海苔

ザ・インタープリターの海苔のレビュー・感想・評価

ザ・インタープリター(2005年製作の映画)
3.8
静かで深い色んな悲しみと向き合って生きていく中で、生き方の違う2人がひとつの答えを導き出す。
名俳優と名女優が本気出すと説得力しかないドキュメンタリーみ溢れる作品が出来上がる。フィクションだが、良くある事なんだろなぁ感。

紛争辛すぎ。ちょうど正義論を学んでるから余計刺さった作品。
外部(他国)に自身の主義主張を公正としての正義だと認めさせる為に、結局利己的な善を正義としちまう愚かさを捨てないトップが国を支配してしまう事の末路が戦なんだよな感…。マトボのトップの話です。
善行が立場により変動するのは理解出来るが、悪行を正義の為の善行だと主張する事は秩序の崩壊でしか無いだろってのを分かり易くしてる様な作品。
必要悪を良しと出来ない自分には重かった…。
作中の【川に罪人を放置して助けるか助けないか】って考えは、答えを出すにはハードルが高い。少なからず助けられる人間でありたいとは思う。ただ助けるにあたり条件は突きつけるが。
復讐心や憎悪を抱えずいきたいが、愛しい人を奪われてしまった状況下で「罪人を助ける事は善行でそれが正義だ」と外部に言われても、届かないよなぁとは思う。正義ってなんスか?ってなりかねんから、自分には秩序を捨てるなって説得して欲しい。
ショーン・ペンはアイ・アム・サムの印象強過ぎるから、ハード目な役が未だに新鮮でならぬ。
ニコール・キッドマンはただただ美しい。憂いがある役が似合い過ぎる。

派手アクションとか無いストーリー性の高い作品なので、2005年作品だが、楽しめた。内容自体は重いけど、良作リストの仲間入りさせたい。
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