このレビューはネタバレを含みます
テロリストの会話を聞いてしまう、通訳の話。
国連を舞台にした大統領暗殺計画を軸に、アフリカ某国の政治的な駆け引きや主人公女性の意外な過去などが描かれていくのだけど、とにかく話が複雑で理解するのに苦労しました。
マトボ共和国という架空の国が出てくる時点でややこしく、この国の歴史や政治情勢を理解するまでで一苦労ですし、そこから更にニコール・キッドマン演じるシルヴィアの複雑な過去まで明らかにされると。
自分の頭の中で終始、状況を整理し続ける必要があるので、話についていくので精一杯になってしまい、捜査のスリルや登場人物の会話を楽しむが余裕がなくなってしまうんですよね。
もっとシンプルに、暗殺計画を追う捜査官と事件に巻き込まれる女性という筋書きにしても良かったし、最後の最後でシルヴィアの正体が明らかになる…という構成にしても、意外性があって良かったかもしれません。
シドニー・ポラック監督の遺作という事で、高度な事をやりたかったのだろうし、その志は感じ取れましたが、だからと言って、詰め込み過ぎるのは良くないなと思わされる作品でした。