エソラゴト

アポロ13のエソラゴトのレビュー・感想・評価

アポロ13(1995年製作の映画)
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米国のアポロ計画では昨年公開されたデイミアン・チャゼル監督作品『ファースト・マン』で描かれたアポロ11号から最終的には17号まで月面着陸に成功したとの事。しかしこの13号だけは失敗に終わっており、この作品ではそのほぼ不可能と言われたミッション="地球への帰還"の顛末を描いた作品となっている。

これでもかと言う程のありとあらゆる悪条件が重なった最悪の状況ー。宇宙飛行士と地上の管制官がお互いの知恵を絞りに絞って出した結論による作戦実行はあとはもう神に祈るだけ、そして神のみぞ知る…。

映画作品になるぐらいなので結末は分かりきっているとはいえ、ロン・ハワード監督の優れた演出力構成力で終盤はハラハラヒヤヒヤドキドキ(大汗)の連続。管制官役のエド・ハリス、ゲイリー・シニーズの演技も光っていた。

静かに淡々と進む『ファースト・マン』とは対称的で動的な人間ドラマ作品となっているのが本作の特徴。


"13"は特に西洋人には忌み嫌われている数字なのはよく知られている。このアポロ13号に纏わるこの不吉な数字としては、発射時刻が13:13、事故の原因となった酸素タンクの爆発が起きたのが4月13日、3人の宇宙飛行士の名前を合わせると13文字などなど、中にはこじ付けに近いものがあったりで信じるか信じないかは…な都市伝説もなかなか面白い。