ていざむらい

悪魔のいけにえのていざむらいのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
3.8
何度目かの鑑賞。悪いけの感想はちゃんと書きたいと思ってたらずるずる後回しに。。
リメイクのテキサス・チェーンソーがなかなか痛い描写満載だったので、グロ苦手民として避けてたんですが…やっぱりこれを見ないとホラーは語れないよなということで、覚悟して初鑑賞した日のことをまだ覚えています。笑
内蔵や血しぶきあっても耐えてみせるぞ…と腹を括ってましたが、結果、直接的なゴア描写や欠損表現が全然なくて驚いた記憶があります。公開されてから40年経つということで、(多分)現代っ子の私は近年の様々なホラーを観て耐性をつけてきたつもりでしたが、それでもやはりしっかり怖かったです。古い映画で、グロ表現がなく、明るい場面でのカメラ回しも多いのにちゃんと恐怖を感じるのは、平穏な空気に、突然にかつ徐々に割り込むようにして異常が侵食してくる描写が上手いからなんですねぇ。最初の「たまたま変なヒッチハイカーを拾った不運」から、「一瞬だけ現れ若者を攫いすぐに消えるレザーフェイス」、「姿を表して森の中での逃走劇」からの「狂人一家に捕まった」というこの流れ、段階を踏んで「もう逃げられない」感が凄すぎて。恐怖と日常の境界線が薄く、突然破られるので、「身に起こりそう」って思ってしまうのが怖いんだろうなあ。もちろん小道具とか演出演技の怖さなんかも込みですが。
うん、意を決して見て良かった。初見時に勇気を出した自分を褒めてあげたいですね。笑