ほーりー

悪魔のいけにえのほーりーのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
4.0
ポツンと一軒家に来たら、エライ目にあったって話ですナ。

この脳に直接くる感じがとても良い……いや悪い(笑)

最近は日本映画レビュー強化ということで黒澤や小津とか中心に観てきたけど、時々はチェイサーみたいに違う毛色の映画を観ないと、何かちょっとだらけてしまう。

という訳でこの映画を久々に観たのだが、果たしてこれがチェイサーとして最適の映画だったのかは不明f(^_^;

とは言え、今の不安ばかり煽ってパニックを起こしかねないワイドショーを見るよりは本作を観る方が何ぼか心体にいいと思うがの。

テキサスの片田舎で何者かが墓荒しをするという奇怪な事件が頻発する。

田舎の墓が荒らされていないか心配になった若い男女五人は久方ぶりに故郷に帰る。

そこで彼らは奇妙なヒッチハイカーを途中乗せたのだが、これがのちのおぞましい惨劇の発端だったとは彼らは知る由もなかった……というお馴染みのストーリー。

レザーフェイス登場の予測不可能ぶりとシツコいほどの追いかけっこが本当に怖かった。

これを観るたびに小学校の時に鬼ごっこで足の遅い自分ばっかり鬼から追いかけ回された悪夢がよみがえってくる。

それにしてもあの狂人一家。完全に頭おかしいんだけど、どっか片隅に生活臭があるからたちが悪い。

「電気代もばかにならんからな」といってわざわざ電気消しにいったり、歩けないじい様をみんなで階段から降ろしたりと……在宅介護は大変だ。

介護といえば、主人公の兄で車椅子生活のフランクリンも周りは大変だろうなあ。こちらも結構根性に問題あるキャラクターで、彼の情緒不安定ぶりが本作の不快感に拍車をかけている。

それでいてあのラストの夕陽の美しさに最後目を奪われ、私が今まで観たあの不快な映像は何だったの??というぐらい一気に浄化される。

怖いとか面白いとかではなく、とにかく凄いのを観させられたという感が強く残るラストだった。

■映画 DATA==========================
監督:トビー・フーパー
脚本:キム・ヘンケル/トビー・フーパー
製作:トビー・フーパー/ルー・ペレイノ
音楽:ウェイン・ベル/トビー・フーパー
撮影:ダニエル・パール
公開:1974年10月1日(米)/1975年2月1日(日)
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