絶対に違うのに、前作「あの娘と自転車に乗って」と地続きなようにも感じる、アクタン・アリム・クバト長編二作目。
キルギスだろうがどこだろうが、若い男の考える事なんてどこも一緒よ、って言ってるような、性に興味津々っぷりは前作からも地続きだなぁ。
若者が聴くようなTHE ポピュラーミュージックって音楽が流れもするから、必要以上に構えないでって姿勢もまた感じる。
ただ、主人公らの年齢層は当然前作よりは高めで視野もその分広く、徴兵、仕事しないアル中の父、母と妹がそれに堪り兼ねてついに逃げる――そんな希望と言うより未来の暗さが凄く際立ってる出来事が多くて、単純に意地が悪いなぁと感じもした。
意地が悪いと言えば、セックス(と言うか早漏)に関するかなおり直接的なメタファーがあるのも意地が悪いし、絶対に軽くあしらわれたであろう、最後にした想い人への告白も、そして結構後味の悪い終わり方も、あんまり好きではなかった。
それにしても「コーカサスの虜」でも見たロシアっぽい徴兵検査をもう一回観ることになるとはねぇ。