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水の話/プチ・シネマ・バザールのooospemのレビュー・感想・評価

5.0
ゴダールとトリュフォーがその長い映画人生の中で唯一の共作を手掛けた愛すべき短編。共作といっても、トリュフォーが制作を断念して持ち帰った映像素材をゴダールが後付けで編集したもの。アルプスからの雪解けで洪水になったパリの映像と、そのニュース報道映像を合わせちゃうところはさすがの編集力。
本編から逸脱した内容のナレーションを吹き込んで、半ば強引にストーリーを完成させるところは「“ペトラルカの独創性は逸脱の技法だ”––––私も同じ、むしろ逸脱によって主題を語るの」という女の子のセリフ、そしてのちに表面化するゴダールの特性とよくマッチングしてる。
そして、その女の子のナレーションがなんとも軽やかで、ふわっと馬鹿にされてる感じの気怠い喋り方がたまんない。

ブリアリっていつも思うけど軽く女の子引っ掛けて遊ぶ役ハマりすぎじゃない?
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