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銀座の恋の物語のkamekichi313のレビュー・感想・評価

銀座の恋の物語(1962年製作の映画)
4.0
☆60年代はじめの銀座の街の様子を堪能できる、貴重な作品。今の銀座の面影を見せる当時の最先端な街並みや、人の賑わいを臨場感ある映像で観ることができる。
☆有名な歌謡曲の、銀座の恋の物語のメロディーが至るところで登場する。主人公が何度も口ずさんだり、いろんなバージョンのBGMで流れたり、ピアノを弾いたりと、面白い。シックで大人な雰囲気が生まれていた。
☆愛と芸術のために懸命に生きる若者たちが、運命に翻弄される姿は切ない。ひたむきに生きる人間力の高さを見せる俳優たちの熱量に涙が出る。
☆裕次郎のやんちゃさが、銀座では浮いた印象があって斬新。
☆ジャズクラブでのシーンは、ジャズと日本歌謡がごっちゃになったシンガーの歌が流れて、個性的で良かった。
☆時代的な価値観の違いもあると思うが、女性に対する扱いが物のようで少し引く。
☆橋の上で、急にミュージカルが始まるのは、笑えた。
☆浅丘ルリ子の内側から光輝く存在感と、現代的な瞳の色が印象的。
☆この時代らしい、男女共に早口で荒っぽい台詞回しに加えて、録音の精度も高くないため、聞き取り逃す部分が多くて残念。
☆オープニングの人力車から、ラストの人力車へと繋がるのが、綺麗で粋な演出だった。トレンチコートスタイルがモダンでお洒落。
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