kazu1961

フランケンシュタインの復讐のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.4
▪️Title : 「フランケンシュタインの復讐」
Original Title :「The Revenge of Frankenstein」
▪️First Release Year:1958
▪️JP Release Date :1958/12/27
▪️Production Country: イギリス
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-531 再鑑賞
🕰Running Time:89分
▪️My Review
もうこれは、「フランケンシュタイン」怪奇ホラーではなく、SF映画の趣きですね。『フランケンシュタインの逆襲』(1957年)の続編で、ピーター・カッシング主演のフランケンシュタインシリーズ第2作目でこの2作で一つのストーリーとなっています。監督も前作同様テレンス・フィッシャーです。
前作の陰鬱さを漂わせる作りとは一転して、ややライトに仕上がった作品です。残酷シーンもほとんど見られず、怪奇ホラー映画というよりは人造人間を題材にしたSF映画としての趣が強いです。映画全体の色調、雰囲気も明るく、何よりハッピーエンド?であるところはフランケンシュタイン映画としては珍しいですね。
前作はフランケンシュタイン男爵の処刑により終わっていますが、実は身代わりを立てて逃亡したとの設定となっています。監督のテレンス・フィッシャーと主演のピーター・カッシングは前作同様ですが、怪物役だったクリストファー・リーはイメージの固定化を嫌って出演していません。
カッシングが再び演じたフランケンシュタイン男爵は、前作の閉ざされた空間で研究に没頭する若い科学者から、風格と気品を増し、より強固な信念で研究に邁進する一方で、 男爵の社交性を前面に立たせ、魅力ある人当たりの良い人物として描かれています。
そして、最後に男爵自身が創造主ではなく、人造人間になってしまうという、皮肉な締めくくりが面白いですね。

物語は。。。
フランケンシュタイン男爵は、作り上げた怪物が犯した殺人の責任を問われ、ギロチン刑に処されます。しかし、刑執行直前に失踪。ちょうど同じ頃、シュタインという名の医師がある街で脚光を浴びていました。その医師こそが、刑を逃れたフランケンシュタイン男爵だったのです。彼は人知れず、ある研究を続けていました。。。

参考)“ホラーの名門ハマー・フィルム”
イギリスの映画製作会社ハマー・フィルム・プロダクションは1955年、SFホラー映画『原子人間』を世界的にヒットさせました。次にハマーは配給会社からの要請で、1931年にアメリカのユニバーサル映画が制作して大ヒットした古典派ホラー映画の名作『フランケンシュタイン』のカラーフィルムによるリメイク的作品として『フランケンシュタインの逆襲』を企画し大ヒットさせます。ハマーは続いてユニバーサルホラーの第一作であった『魔人ドラキュラ』のリメイクとして、前作のフィッシャー、カッシング、リーの新ホラー黄金トリオを再収集し『吸血鬼ドラキュラ』に取り掛かりこれも大ヒット。以降、ハマーはフランケンシュタインとドラキュラをシリーズ化して軸とし、ミイラ、狼男、ゴーゴン、オペラ座の怪人、ブードゥー・ゾンビ等古典的なテーマのホラー作品を次々手がけた他、SFやファンタジー、サスペンス、ミステリー等の分野で作品を多く送り出しました。

▪️Overview
「フランケンシュタインの逆襲」「吸血鬼ドラキュラ」につづいて、テレンス・フィッシャー監督が作った怪奇映画。前篇で絞首刑を宣告されたフランケンシュタイン男爵が、牢獄を脱出、死体再生の実験をつづけるという物語。脚本はジミー・サングスターの書下しで、台詞をH・ハーフォード・ジェーンズが書き加えている。撮影はジャック・アシャー、監督・脚本・撮影のこの三人は「フランケンシュタインの逆襲」以来のチームである。音楽はレナード・サルゼドオ。主演するのは、これも前篤と「吸血鬼ドラキュラ」以来ひきつづいてのピーター・カッシング。他にフランシス・マシューズ、ユニス・ゲイスン、マイケル・グウィン、ジョン・ウェルシュ、ライオネル・ジェフリーズ等。製作アンソニー・ハインズ。(引用:映画. com)
kazu1961

kazu1961