Jeffrey

さいはての用心棒のJeffreyのレビュー・感想・評価

さいはての用心棒(1966年製作の映画)
2.8
「さいはての用心棒」(4Kレストア版)

冒頭、南北戦争末期。キャンプ・デイビス。酒場での乱闘、銃殺刑、盲目、拷問、暴力、銃撃、石切場、リンチ、ユマ砦の奇襲。今、最後の決着が映される…本作はジョルジオ・フェローニ監督が1966年に伊、仏、西で制作し、監督した痛快マカロニウェスタン映画で、この度BDが発売され再鑑賞したが面白い。まず4kの美しさよ…。1965年の「夕陽の用心棒」に始まる主演作の連続ヒットで人気爆発したマカロニ貴公子の称号を得たジュリアーノ・ジェンマがタッグを組んだとのことで有名な1本だ。またジャンニ・フェッリオの音楽もたまらないし、モリコーネも素晴らしい。

今回のBDの中には1975年8月18日放送の月曜ロードショー(TBS)の日本語吹き替え版がディスクに初収録されたとのことでファンにとっては非常に嬉しい。日曜洋画劇場のNET版もあるようだが今回は収録されていない。

さて、物語は南北戦争末期。北軍の捕虜となった南軍のゲイリー中尉は、南軍のユマ砦奇襲攻撃を止めさせる密書を届ける北軍のルフェーブル大尉らの道案内役を引き受ける。だが大尉の裏切り行為により捕らえられたゲイリーは灼熱の石切場で凄惨なまでのリンチを受ける…と簡単に説明するとこんな感じで、 多くのアクションが含まれ、特に優れた戦闘場面でジュリアーノジェンマがリッグスのヘンチマンの1人を撃ち殺す時のベニートステファネッリが見事な芝居をみせた。あんな短い場面だが息をのむほど素晴らしい。

映画が設定された歴史的な時代の精神を捉えているし、ジャンニフェリオ作曲の素晴らしいサウンドトラックも心に染みる。 南北戦争が終わった直後の1865年春の終わりに設定されてるのも気になる所だが、考えるのはやめよう。
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