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セルラーのtntnのレビュー・感想・評価

セルラー(2004年製作の映画)
4.5
こういう映画だけ見ていたい。
状況が極限すぎて、当事者達があまりにも真剣に無茶なことをやり始め、それを側から見ているとハラハラしながらも笑えてくるという、スリラーとギャグの混ざり具合が最高。
アボカドのパックを顔に塗りたくったウィリアム・H・メイシーが、電話を聞くうちに顔をタオルで拭き始める。文字通り「顔色が変わっていく」という演出が巧すぎて、笑いながらも感動した。
序盤で、警察署の階段を登るべきか否かを迷っていたクリス・エヴァンスが、クライマックスで何の迷いもなく階段を駆け上るのも爽快だった!
よく考えると『ブラック・フォン』とほとんど同じ設定だな。
この時代の景気のいいジャンル映画で、聴覚情報が重要な位置を占めているのは興味深い。奪い合う代物は、「映像=ビデオカメラ」なのに、それを制する場面で、登場人物達は音を聞き分ける。
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