風琴

別離の風琴のネタバレレビュー・内容・結末

別離(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

なんだよ、この国……
あれは裁判なのか?あんな裁判してたらどうやっても感情的にこじれるだろ……
きつい家父長制に押しつぶされていつも縮こまっているようなラジエーがあまりに痛ましくて辛かった。
よそのジジイのシモの世話をさせられて徘徊の回収にいけば車に轢かれて、謝罪も労いも一切なく「ジジイを縛った」「黙っていた」ということだけ責められるのが本当につらい。普通に無理だろ、職場に子供を連れてくるような女が瀕死の徘徊ジジイの世話なんて荷が重すぎるだろ。しかもこの女を雇ったのは妻が出ていくせいってことは、それまでは妻に当然に押し付けてたってことでしょ。仕事を持ち、車を持ち、才気溢れる妻が離婚してまで娘を連れて外国に逃げたいと思うということがどういうことか。逃げずに戦えという資格があるのか、あの男にはよ。
誰か何とかしてくれよと思うが、この国には何か他にシステムが整っている様子もない……ものすごく息苦しい……つらい……
風琴

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