あおや

別離のあおやのレビュー・感想・評価

別離(2011年製作の映画)
5.0
傑作。
間違えなく今まで自分が観てきた映画の中のトップ10には入ります。かといって他の数本がそうであるように、イコール人にすすめたい作品・万人受けする作品というわけではないですが。

優しい嘘はいつだって孤独をつれてくる。
この作品の1番の魅力はなんといっても娘のテルメーでしょう。
最も近い存在であるはずの自分の親が、ある日突然全く理解できない異物に変わってしまう狂気と戸惑い、それに抗うように自分の生活を続けようとする装った冷静さ、父親をかばって嘘をついた後の涙、そしてラストシーン。
離婚する直前の子どもをここまで巧みに描いた作品を私は他に知りません。

実在するとしても、宗教相談コールセンターみたいなものは笑ってしまいましたが。「これは罪にあたりますか?」って、なんだかな。
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