のうこ

別離ののうこのネタバレレビュー・内容・結末

別離(2011年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

大傑作。1番やばいのは視線、まなざしがやばい。夫婦の2人の離婚の裁判から始まる。妻は娘のためと言って外国へ移住をしようとするが、娘は父といることを望む。それでもなぜか離婚をやめようとはしない。かたや父親は娘のためといって裁判で嘘をついたことを告白。そして最後、娘は父と母どちらかを選ばなければならない。もはや、なぜ離婚をするのかわからない。これが娘のためなのか。二人が歩み寄ることが娘のため。しかし、彼らは結局娘のため娘のためと言いながらも自分のことしか考えていないということがわかる。さらにひどいのは妻も父も娘に何度も何度もあらゆる選択をせまり、自分では選ばない。実に卑劣。そして最後も娘が父か母か究極の選択をせまる。待合室で待っているときに二人が戸を挟んで座っている。真ん中の隙間を通ってどちらかが歩み寄ればハッピー。そんな簡単なこともできないのかと、その真ん中をガンガン人が通過していく。母は父と目を合わせようとし、父も合わせるかと思えば目線をそらす。2人の目線はあわない。ここで音楽がかかり、エンドロールが流れる。結局ながながもめてきたが、2人の夫婦の問題としてこの映画は終結する。
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