このレビューはネタバレを含みます
ロバート・ゼメキスは作品によっては全く好きじゃないんですが、本作は面白かった。
長さを理由にずっと観ていなかったのですが。
トム・ハンクスが無人島に流されてサバイブするストーリーというだけで面白そう。
結構無人島ではご都合主義的に色々ヌルッと解決していくが、吉村昭「漂流」なんかを読むと、偏食(無人島では限られた食事しかできない為)から次々と人が死んでいく。
健康でいるというのは奇跡みたいなことだし、ましてや無人島で生き抜いた彼の姿はフィクションとは言え、拍手したくなる。
しかしどちらかと言えば本作は面白いのは無人島での生活なのですが、肝となるのは母国に帰ってから。
4年の年月で様々な物事が変わっていく。
それは最愛の人さえも。
この展開はブリー・ラーソンが主役を務めた「ルーム」っぽい展開だなあと思った。
助かってそこでお終い！と言うわけではなく、その後も人生は続いていく。
ヘレン・ハントが今もトム・ハンクスを愛しているのは構わないものの、あわよくば一緒に駆け落ちしよう！みたいな展開は気に入らなかった。
そこは今の家族を優先してくれよと思ってしまった。
最後にトム・ハンクスが荒野(？)のクロスロードで過ぎ去っていくトラックを見つめているシーンは何とも言えない感動があった。
人生に於ける岐路はどんな時でも、いつでもそこにある。
ちなみにウィルソンの柄のバレーボールがしっかりメーカーから販売されていたりする。
https://www.wilson.com/en-us/product/cast-away-volleyball-wv40041
