桜庭信一

一命の桜庭信一のレビュー・感想・評価

一命(2011年製作の映画)
3.7
『切腹』より重いのは何故だろう?勿論、室内の照明が暗くしてるし、芝居も重たくしてる。それは分かるが、何故、普通に演出をしなかったんだろう?いつもの三池監督でよかったんじゃないかな?
両方の芝居に関して比べられないし、比べても仕方が無い。それは役者が可哀想だ。前作の映画が良すぎ。

『切腹』は黒澤映画とは違う、もう一つの侍映画の傑作名画。そして小林正樹監督の初の時代劇となる。詳しい内容はググって貰ってください。

ちっと気になったが、ラストの決闘シーンで雪を降らせたのが良く分からなかった。多分最後のセリフで「拙者はただ生きて、春を待ちたかった」に掛けたかったんじゃないかな。意味合いが分かるが、白い砂利に雪は効果がなく、量が多かった気がする。前作との違いも出したい狙いもあるな。

三池監督は何でも撮れる監督で撮影日数に収めてくれる剛腕監督であるし、日本の評価より海外の評価が分かるような気がする。

2023/12/15 88本目
桜庭信一

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