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父子草のkossのレビュー・感想・評価

父子草(1967年製作の映画)
3.7
木下恵介脚本の東宝映画。父子草×生きた英霊の、二つのお題の掛け合わせ。二つの主題、擬似家族と戦争は、父子草=擬似家族にちょっと無理がある。浪人生に惹かれる理由が唐突で、渥美清の哀感も充分に発揮されていない。戦争=生きた英霊はフラッシュバックでサイレントで語られる。この物語だけの方が渥美がもっと活きたし、渥美は戦争の語り部の側面をもつから、きっと傑作になっただろう。やはり木下監督で渥美主演の映画が観たかったなと思い抱く。そんな中で、苦難にも明るく見せるサブリナパンツの星由里子が印象に残る。そして音楽は木下忠司。
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