バーグマン絶頂期の作品、との評ありますが、まさに!で。バーグマンの気品、バーグマンの美しさ、バーグマンの愛らしさを堪能する作品。
一方で、1951年という時代性の中では「精神分析」はこのように人口に膾炙していたのだなーと再確認する内容だったり、グレゴリー・ペックの夢描写にダリが関わっていたり(セットはすごいチープだけど)、相変わらずカットが妙に凝っていたり(飲み干すミルクの瓶底から相手を覗くカットとか)とディテールも楽しめます。
ストーリーは極めてありがちで、バーグマンが一目でコチラを好きになってくれて献身的に尽くしてくれる、というヒッチコックらしさ満載の女性観丸出しですが、110分保たせる技量はやっぱり確かです。