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白い恐怖のkayupanのレビュー・感想・評価

白い恐怖(1945年製作の映画)
4.0
精神分析女医が、新しく来た所長と惹かれ合うが、実は記憶喪失のなりすましの医者かつ統合失調症の患者で、本当の医者を殺したと言う。女医は病から男を救うべく、問診治療を繰り返し行い、時には科学を超えるような直感・愛情の発言で勇気づけ、真実を模索するサスペンス。女医の師の老医師も切れ者でかっこいい。
幼少期のトラウマや夢分析など、精神分析の方法論の専門的な内容がふんだんに盛り込まれていて、フロイトをかじった人ならかなり楽しめる。心を開いた男女のシーンにドアを開ける映像を重ねるなど、精神分析学の象徴を映像表現として直接利用している。また、夢の中の映像はダリが美術監督をしており、幻想的でシュールな世界になっているのも見どころ。
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