イチロヲ

激突!殺人拳のイチロヲのレビュー・感想・評価

激突!殺人拳(1974年製作の映画)
4.0
石油王の令嬢(中島ゆたか)と接触した空手家(千葉真一)が、利権の獲得を企んでいる香港マフィアの存在を知らされる。仕事請負人・剣琢磨をフィーチャーしている、殺人拳シリーズ第1弾。

世界的カラテ映画ブームの火付け役となった作品。千葉真一のフィジカルな「役者力」が全編に漲っており、一言一句、一挙手一投足から目が離せなくなる。慈悲の心を持つ善人ではなく、信念がすべての冷徹な男として、人間像が描かれているところも魅力満点。

本作の志穂美悦子は、ミニスカ&パンストという出で立ちで、大股開きのアクションを展開(悪漢に脱がされるシーンはボディダブルの可能性あり)。そして、敵対する香港人たちが、カタコトの日本語で楽しいセリフ芝居を披露してくれる。

主人公の対戦相手では、日本正武館の鈴木正文(アントニオ猪木の異種格闘技戦で、レフェリーを務めた人物)と居合斬りを駆使する盲人(天津敏)、存在感抜群のラスボス(石橋雅史)が鮮烈な印象を残す。千葉ちゃんの呼吸法「こぉぉぉぉ」もカッコいい。
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