イチロヲ

海底大戦争のイチロヲのレビュー・感想・評価

海底大戦争(1966年製作の映画)
3.0
アメリカ海軍を取材している日本人記者(千葉真一)と女性カメラマンが、海底帝国を統べている独裁者に拉致監禁されてしまう。海底都市の陰謀を題材に取っている、日米合作(日本側は東映)のSFミステリー。

千葉ちゃん以外の主要キャストが外国人俳優によって固められており、外国人が日本語吹替で対話する(たぶんアメリカ版は逆になっている)。また、本作の千葉ちゃんは格闘家ではないのだが、ひとたびアクションが始まると、唐突に格闘スキルを覚醒させる。

SFドラマでは、マッド・サイエンティストが海底に独裁国家を設立させるというモチーフを採用。地上から拉致してきた人間を洗脳・改造して、半魚人に変身させていく過程がホラーを際立たせている。特撮を使用した潜水艦のシークエンスも上々の出来栄え。

半魚人のジタバタした被弾演技と緊張感皆無のラスト・バトルが、色々な意味合いで見どころ満点。千葉ちゃんが周りに流されるばかりで、現状を打破できていないところも珍妙な味わいがある。
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