jun2km

ブルーバレンタインのjun2kmのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
3.6
ある夫婦の2日間の物語。
花火大会の天気予報があり、次の日の花火大会までの2日間を語っています。淡々と流れていく、切ない時間。
映画を見終わり、この夫婦の物語を納得できる自分がいる。それは自分の中に共感する部分があったからなのかな?もしそうなら、この物語を理解できない自分の方がよかったよ…。
ライアン・ゴズリングさん演じる若い男性とミシェル・ウィリアムズさん演じる優しさを求め続ける若い女性。優しさで繋がり、ときめきながら結婚した2人。
数年後、夫婦の暮らしをする上での「夫」を求め続けていた妻と、夫婦としての暮らしを作れなかった夫。破局へ向かう止めようのない感情をお互い抱いたまま、身体を重ねることで解決しようとするばかばかしさ。老人ホームで出会った頃の2人を思い出すとやりきれなくなってしまう。優しさなんて、所詮、実体のないものに過ぎないんや。
いや、この物語の中に本物がひとつだけあった。夫婦の間に存在する女の子。
物語の2日目の夕暮れ。7月4日の花火大会が始まる。背中を向けて歩き去る父親。女の子が母親の手を振りほどき、父親の方へと駆けて行く…。そして…。
涙もろいひとは、ハンカチがいります。
jun2km

jun2km