のりんぽ

自転車泥棒ののりんぽのレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
3.8
今の私が自転車を盗まれたとしても、こんなに探さないしこんなに絶望しない。
こんなに怒ったりしないし、こんなに苛立ったりしない。
けれど1940年代の敗戦後のイタリア。やっと手にしたポスター張りの仕事も自転車がないと職を失う。
妻と子供と生まれたばかりの赤ちゃんがいる。

盗まれた自転車を探す。
ただそれだけのストーリーなのに奥深くいろいろ考えさせられる。
そして重いラストシーン。
やりきれない気持ちでエンドロールを見つめてしまった。

誰もが今日生きるのに精一杯で必死で。
そんな中であのインチキ占い師は何?でもそれにすがってなけなしのお金を払う主人公。
レストランでの息子との食事。
人生ってきっとこうなんだな…
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