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自転車泥棒のminのレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
4.0
戦後の貧しいイタリアが舞台。
質に入れていた自転車を買い戻すことにより、どうにかこうにか職にありついた主人公が勤務中に自転車泥棒にあい、それをひたすら血眼で探す話。

観るのが辛過ぎる。
ハリウッドは娯楽、日本はお涙ちょうだいにもっていかざるをえない話をこうもシュールに描ききるイタリア人のメンタルたるや、映画を超えてドキュメンタリーを見ているよう。でも、また観たくなるのよね、あまりに不条理すぎて納得できないから。
そして、いつまでも心に残ることになる。

本当にこの時代のイタリア映画は、観る側の心が元気か、もしくは、もう失うものは何もない状況で心の元気なんて1ミリもない時かしか観られないと思う。
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