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こうのとり、たちずさんでのIのネタバレレビュー・内容・結末

こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

詩的で情緒溢れる美しくて寂しい作品。
正直今の自分には少し難解に思えた。
感じたのは、人と人の間の壁。それは国境だったり、心の問題だったり。
どこへともなく行く男性は居場所がない。今ここにいてもいないような感覚。孤独感。

カメラが印象的で、常に被写体との距離を感じる。ひきだったり、アップになってもそれはカメラに写った映像だったり。
群像の様子が良かった。

顔の識別が難しくてこの人とこの人が同一人物で、この人は???と疑りながら観てしまった。
詩的で素敵なフレーズがたくさんあって書き留めておきたくなる。

監督のオーディオコメンタリーを観た。監督の今作のテーマは”追放”らしい。
特に、物理的なものではなくて心理的なもの。最後の電柱シーンは監督のロマンティストとして将来全人類がつながるというメタファーとのこと。
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