何とも不思議な、そして、魅惑的な映像。黄色い雨具も。
ストーリィは、国境を隔てて、国を捨てて異国に行かざるを得ない人達、難民の少女が婚約者と国境の川を境にして対面せざるを得ないような現実を見せ…
「いくつ<国境>を超えたら、<家>にたどり着くのだろう…。」とマストロヤンニ演じる<男>は語るが、これがそのまま映画の要約。
それは、テオ・アンゲロプロスの全作品通じての主題でもありますね。
国…
またも説明最小限で分かりにくいアンゲロプロス作だが、魔術的ショットの数々も相変わらず素晴らしい。終わる頃には「まるでSFのよう」と感じてたら、やはり1991年に制作されるも、舞台は1999年(らしい…
>>続きを読む物理的な国境だけではなく、人と人の心の境界線も描かれている。
テオ監督の撮る映画はどれも余白のある作品だけれど、今回もあらゆる真相が最後まで語られることはない。
画の強さも相変わらずで、特にクレーン…
前々作『蜂の旅人』も素晴らしい作品だけど、この作品におけるマストロヤンニの素晴らしさはそれを遥かに上回っていると思う。
この作品におけるアンゲロプロスのシグネチャー(ロングショット、大人数の動きと…
このレビューはネタバレを含みます
居場所を求め続ける人達をただ遠くから静かに眺める目線。
<政治家・男>と<婦人>の再会の場面が本当に素晴らしいかった。DVDのブックレットで監督本人が、「婦人は「彼では無い」と一言、突き放すよ…