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ラヴソングのchsyのレビュー・感想・評価

ラヴソング(1996年製作の映画)
5.0
再鑑賞
ラストシーンで感動したくて

何度も見たい、ひたむきに生きてきたヒロインの、憂いのある横顔、流れるテレサテン
『月亮代表我的心』
こんな、熱く強く優しさに溢れたラブソングは他にあるだろうか。

月は知っている。
そう。井上陽水の『クレイジーラブ』でも月が恋愛を見守ってるテイである。
この2曲は大好きで、私の解釈では歌詞が互いに補完し合っている。

『かもめ食堂』のエンディング曲としてばっちり決めてくる陽水節。恋愛なんて素知らぬ顔、故意に触れない女子映画のラストがこれで絶妙なバランス感覚。痺れました。

それに対してこの作品は、全編辛いことばっかりなんだけど、恋愛も超不器用なんだけど、愛する人の笑顔で救われる。愛するということが、自分のものにしてしまう事ではない、という選択の切なさ。
主人公以外にも、様々一途な愛が描かれてるのもヨシ。

“ 月が私を許すなら
後戻りもしたいわ”

そう。月にお伺いを立てなければいけません。
どっちに進むにせよ。

辿り着くまでに10年…
長いようで短い。苦悩もあったろうが、それでも【真実の愛】を得るのに10年は普通にかかるでしょ。

“月だけが真実を知っている覚えておいてずっと見られてるってこと”


・・・・・・・
長年観たかった作品をやっと観賞

人生巡り巡って、流転の末にやっと辿り着く物語。

登場人物がそれぞれ義侠心に富んでおり、ホロっとなる場面多し。
序盤の若さ溢れるハツラツとした動きから、最後のちょっと疲れた大人の男と女のシーンまで主演2人がしっかり演じ切っていた。
演出も音楽もグッとくる評判通りのいい映画。

しかしあれね、テレサテンが歌ったアン ルイスのグッバイ マイ ラブには泣けたなぁ…
テレサテンは日本でも歌謡曲がヒットしていたが、アジア一帯で早くから民衆の心を捉えた歌手だった。彼女の突然死やその直前まで香港の民主化運動に参加していた様子がテレビで報道されていたっけ。
彼女の唐詩に曲を付けたアルバムが好きだったなぁ。

確か初めて香港に行ったのは89年頃かな。2回目は96年。

ちょうど前日に『十年』を鑑賞。
(20190221)


♪ 月亮代表我的心♫

你問我愛你有多深 
 私の貴方への愛が深いのか
我愛你有幾分
 それとも浅いのかと、貴方は聞くけれど
我的情也眞
 私の思いは真実で
我的愛也眞
 私の愛も真実なの
月亮代表我的心
 月が私の心を表しているわ

輕輕的一個吻
 軽い口づけが
已經打動我的心
 既に私の心を揺さぶっているの
深深的一段情
 とても深い思いが
教我思念到如今
 私を今の気持ちにさせたの

你問我愛你有多深
 私の貴方への愛が深いのか
我愛你有幾分
 それとも浅いのかと、貴方は聞くけれど
你去想一想
 ちょっと思い出してごらん
你去看一看
 ちょっと見上げてごらん
月亮代表我的心
 あの月が私の心を表しているわ
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