ROY

タルコフスキー・ファイルin「ノスタルジア」のROYのレビュー・感想・評価

-
イタリアのCIAK製作(https://www.ciakmagazine.it/)による、タルコフスキー『ノスタルジア』に迫るドキュメンタリー。

■ABOUT
アンドレイ・タルコフスキー監督『ノスタルジア』(83)の撮影現場の取材を中心に、この映画の成立過程を丹念に追った長編記録映画。監督は、本作の他にタルコフスキーについて二本撮っているイタリアの女性ドキュメンタリスト、ドナテッラ・バリーヴォ。タルコフスキーの人間としての姿や詩人としての姿を捉えるため、タルコフスキー本人の談話のほか、撮影現場の記録・共同脚本家のトニーノ・グエッラ、撮影のジュゼッペ・ランチ、俳優のオレグ・ヤンコフスキーやエルランド・ヨセフソンらへのインタビューを織り込み、また『ノスタルジア』の本編を交錯させながら、偉大な映画作家の実像を浮き彫りにしていく。

■NOTE I
『ノスタルジア』を撮ったタルコフスキーの足跡を追いながら、彼の人間像を捉えたドキュメンタリー映画。1983年、タルコフスキーは初めて故国ソ連を離れ、イタリアで『ノスタルジア』を撮った。そのタルコフスキーの人間としての姿、詩人としての姿を捉えるため、撮影現場の記録・共同脚本家のトニーノ・グエッラ、撮影のジュゼッペ・ランチ、俳優のオレグ・ヤンコフスキーやエルランド・ヨセフソンらへのインタビュー、また『ノスタルジア』の本編を交錯させながら、タルコフスキーという稀有な映画作家の実像を浮き彫りにしていく。監督のD・バリーボはこの他にもタルコフスキーについて2本撮っており、これがいわばタルコフスキー3部作の最後にあたる。

■NOTE II
映画を見るとき、その映画が語る物語に私たちを惹きつけ、巻き込んでくれることが重要である。そんなつながりを求めるなら、『アンドレイ・タルコフスキーinノスタルジア』は理想的な映画だ。1984年、最も期待された作品のひとつが、間違いなくこの長編映画であった。また、映画を作る上で重要なのがキャストだが、今回はアンドレイ・タルコフスキーが出演している。

映画の撮影において、映画監督の持つ責任は非常に大きく、時には本人にとってストレスになることもある。今回はドナテッラ・バリーボが担当した。上映時間は90分。この物語を実現するために、イタリアが担当した。

トニーノ・グエッラ、ドナテッラ・バリーボ 、そして彼のチームが、脚本を通してこの映画のメッセージを伝えることに成功したことは、私たちにとって大きな喜びである。映画産業において、映画製作会社は、作品の経済的な重量のすべて、あるいはほとんどすべてを担う非常に重要な存在である。すべてはCIAKのおかげである。

https://cines.com/en/film/andrei-tarkovsky-en-nostalgia-1984

■COMMENTS
ドナテッラ・バリーボは、タルコフスキーのドキュメンタリーを他に2本撮っている。一本はおそらく『A Poet in the Cinema: Andrei Tarkovskij』(84)だと思う(https://youtu.be/bEpkrrmXTAE)。Filmarksだと『タルコフスキー・アンソロジー』として登録されている。もう一本は、同じく84年に製作された『Cinema is a mosaic made of time』(https://youtu.be/yStwknuAe3k)。これはまだFilmarksには登録されていない。
ROY

ROY