真鍋新一

関東兄弟仁義 仁侠の真鍋新一のレビュー・感想・評価

関東兄弟仁義 仁侠(1971年製作の映画)
3.0
斎藤武市監督が好きなので、ついに北島三郎の兄弟仁義シリーズにまで手を出してしまった。シリーズ9作目で最終作らしい。

任侠映画のお約束をサブちゃんでやってみましたということで、殴り込みへ向かう道行のBGMはもちろんサブちゃんの歌。サブちゃんの長くて豪華なPVだと思うとさらに楽しくなる。

縄張の乗っ取りを企む悪い奴は金子信雄と名和宏。例によって「あそこでああしていればここまで話がこじれることがなかったのに」のパターンで進む典型的な任侠映画だが、アクションや花札勝負の場面演出はやはり日活仕込みの緊張感。裏でコソコソやっている葉山良二の役を便利に使って、効率よく話をややこしくさせている。

常にサブちゃんを適度な距離感で見守ってくれる菅原文太の存在が頼もしい。卑怯者に見せかけて実は侠気のある待田京介もイメージ通りの好演だった。村田英雄は顔見せ程度。いいモン側の子分役で目立つ藤浩は、『広島死闘篇』で博徒大友組のメンバーにいる北十学(北斗学)と同一人物。
真鍋新一

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