フッカー

デッドマンのフッカーのレビュー・感想・評価

デッドマン(1995年製作の映画)
4.0
「お前を殺したやつを殺したか」

「また体に鉛玉を溜め込んだな」
「俺の体はどうやら磁石のようだ」

台詞使いがカッコいい、ブルース調?のギターサウンドがカッコいい
冒頭、映し出される汽車内の様子
会話はなく、景色と表情と乗客の姿がゆっくりと映し出される
雪山を越え荒野を越え、野を越える。
エスキモーやアイヌのような自然的な格好をした人々と、対比的にスーツを着てカバンを抱える主人公(ジョニー・デップ)

まるで死へと向かう電車に乗ってしまったよう。汽車の煙がモノクロの画面に映える。
着いた先、その町で目立つのは骨。
ここは終わりの町だ。

とても静かな映画。台詞は少なく表情がメインで描き出される。
しかし
カッコいい。
ある一件から死者ではなく、死んだ男となった主人公ウィリアム・ブレイク。
一度死んだ男の放浪の行く末はいかに!!
インディアンに治療され、その後旅を共にするが、その関わりが良い。
インディアンを媒介とした自然との関わり。

血を使ったフェイスペイントは、始めは死を彩ったものかと思ったが逆かなあと。
それはあのペイントが消えたときの事を考えて思った。
聖なる動物から分けてもらった血。
それは生の循環を自らに取り込んだのであり、生を象徴しているのではないかなと。そんなフェイスペイント。森の中、木を見上げる幻想的なカットは「レヴェナント」を思い出す。

銃を撃つシーンはホントにキマッている。

ジョニー・デップといえばパイレーツだったけど、このデッドマン。間違いなくジョニー・デップの代表作になった!!俺の中では!!
その放浪の行く末はいかに。この放浪はあることへの準備なのだ。だからこそのラスト。このラストは惹き付けられる。
オススメです∈(*´◇`*)∋