真世紀

ビンラディンを探せ! 〜スパーロックがテロ最前線に突撃!〜の真世紀のレビュー・感想・評価

4.0
妻の妊娠が発覚!生まれてくる子供が感電したりしないように家の中、整理したり、環境のいい郊外に引っ越したりは出来るけど、地震やら天災も心配だよなぁ。そして米軍や諜報機関が揃っても見つけだせない脅威があのビンラディン。そうだ、子供が生まれてくるまでにアクション映画で軍などが成し遂げられないことを個人がやり遂げちゃうみたいに自分がビンラディン見つけてくるよ!

とあの「スーパーサイズ・ミー!」のモーガン・スパーロックが出会う人に「ビンラディンはどこですか?」と尋ね回り、エジプト、サウジアラビア、イスラエルなど中東諸国、アフガニスタン、パキスタンを歴訪する。

アメリカで事前に何本もの予防注射を射ち、車に仕掛けられた爆弾の見つけ方や倒れている犠牲者の血のぶちまけ具合からスナイパーの潜む方向を判別みたいな過激な護身術講座通いを経て、準備万端。が、訪れる先々で出会い、言葉を交わしたのは子供を思う気持ちなど変わらぬイスラムの人々だった。

撮影中、唯一、街頭で水風船が飛んできたり、カメラレンズを帽子でさえぎる嫌がらせをされたり、爺さんに出てけ!と胸元どつかれたりと住人と会話すら成立しなかったのが米国とは関係近いはずのイスラエルの敬虔なユダヤ人地区というのがなんとも皮肉。

なお、訪問先でイスラム圏の人々がTVでアメリカン・プロレスの中継視聴中てなシチュエーションが二度もあったりするのもプロレスファン的にはちょいツボ。

ビンラディン対自分の格闘ゲーム風画面やらアルカイダ幹部を大リーグトレカ風にしたりてなとっつきやすくするための画面も交えつつ、歴史の経緯なども抑えつつ、現地で異文化との対話を繰り返し、理解を深めていくモーガンの姿に感心。

ビンラディン殺害翌日というタイミングでDVD観る。
真世紀

真世紀