OSHO

火垂るの墓のOSHOのレビュー・感想・評価

火垂るの墓(1988年製作の映画)
4.5
実ははじめての鑑賞。
いままで何十年と『火垂るの墓』を避けてきたことも、今このタイミングで観たことも、私にとっては何か意味があることなのでしょう。

何十年めに、はじめて観た印象は、
14歳の兄と4歳の妹の愛の物語。
兄と妹として、親と子として、男と女として、堕ちていくなかでの究極の愛。

堕ちていく原因をつくっているのは戦争だけど、反戦映画じゃなくて愛の映画。

究極の愛のあと、妹が死に、母が死に、父も行方不明(たぶん戦死)のなかで、14歳の清太は、生きていく意味はなくなっていくのは当然というか、自殺とまでは言わないけど、死にゆくのは仕方ない。

映画としても良かった。
1988年にしてはアニメがリアルで美しかったし、タイトルにもなっている「蛍」の使い方も見事だった。

本当にはじめて観たので知らないことばかりだった。
舞台が神戸周辺ということも、14歳の清太が俗社会から離れ、浮浪者のような生活を選択していたことも知らなかった。

たぶん、今、このタイミングで観たことも意味があるのでしょうね。観られて良かった。
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