トムコーディ

火垂るの墓のトムコーディのレビュー・感想・評価

火垂るの墓(1988年製作の映画)
2.9
 たまたま高畑勲展を8月13日見に行ってたのがきっかけで、その2日後が終戦記念日(8月15日)と何か虫の知らせのように、不意にこの映画を見たくなって、まじまじと真剣に見ました。
 舞台は神戸なんですね、戦争孤児となってしまった2人、アテであった叔母のところへと居候するが、折り合いあわず結局、山の防空壕へと2人飛び出し、自給自足生活を始めるという、何とも悲劇な物語。よく清太が我慢しないで悪いとか意見も散見されるが、いち個人的な意見であるが、私は心を壊れたり、病んだりするまで叔母のもとで2人耐えながら、長らく生きていくよりも、短きも2人が心楽しく、心に残る思い出を、そんな刹那な人生を過ごせた事の方がとても貴重ではないかと思えます。
 人はどれだけ生きれるかが重要ではなく、どう生きたかが重要なのだと私は思います。
 
 何はともあれ、昨今、ロシアがウクライナ侵攻により戦争を始めていますが、決して許されるものではなく、一国一城の主のたった1人のエゴのために、死傷者は当然、それを取り巻く人達のどれだけの悲しみや苦しみを生むのか分かってもらいたい。清太と節子のような2人を作らない為にも、戦争は決して許されるものではないし、各国の主となる者たちへ、エゴを捨て戦争のない世界を築いて欲しいと、切なる思いです。