らんらん

江戸っ子奉行 天下を斬る男のらんらんのレビュー・感想・評価

3.5
名奉行大岡越前の若き日の物語

家を出奔し気ままな町人忠さん(中村錦之助)として長屋暮らし、隣のお栄ちゃん(丘さとみ)とは相思相愛、二人のイチャイチャぶりがかわいらしくて好き

お栄ちゃんの兄貴(田中春男)が極道者で、賭け事に夢中になり、かねてから妹の体を狙っていたヤクザの親分(山形勲)によってカタにとられてしまう、それを錦之助が威勢良く乗り込んで助け出す!この辺りのシーンすごい好き

だか父(東野英治郎)が急死、忠相は後を継ぐことになり、身分の差を感じてお栄は涙がらに身を引く、、、ってまでが前半

中盤以降は新人奉行となった大岡忠相であったが、お栄ちゃんのことは諦めきれない
そんな中お栄ちゃんが殺しの下手人として出頭する事件が起こる、そんなはずはない訳があるはずと忠相は真実を調べ始める
真の下手人は田中春男、兄を想って、そして叶わない恋に悲観しての出頭である
事件の裏にはお馴染みの悪役山形勲や進藤英太郎がおり、真実にたどり着いた錦之助による成敗で一件落着、、、といった流れ

まさに娯楽時代劇って感じで恋と正義、二つとも成就させるお話です
ただ後半微妙かも、前半の感じが良かったから期待したけどなんか盛り下がった感

いつもの東映時代劇のように軽い気持ちで楽しめる作品ではありますが、サイドストーリーとして
将軍綱吉の治世、お犬様がもてはやされる世の中、その批判や南町奉行と北町奉行の対立
人が人を裁く、無実のものを死罪にしてはならないという信念
長いものに巻かれろ的になってしまう世の中、言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン
的な案外深いところも描いています

中村錦之助&丘さとみのコンビも良かったけど、今作では大川恵子が綺麗だった!兄思いの妹キャラがいい感じ!
そう言えばメインヒロインの丘さとみも今作では妹キャラだし、妹キャラ推しの作品かも
両者とも健気で、そんな中にある陰りが一層美しく見せるのかなと
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