イワシ

リオ・ロボのイワシのレビュー・感想・評価

リオ・ロボ(1970年製作の映画)
5.0
序盤の列車停止装置や、強風吹き荒れるクライマックスの人質交換が行われる酒場と砦が真向かいに位置する空間設計など、映画でしか成立しないような描写の頻出に圧倒された。蓮實重彦の「あらゆる細部が連動しあって嘘としか見えぬ機能ぶりを示したホークス的機械のほとんど透明な運動ぶり」という評は、あくまで画面に登場する具体性のある事物について語ったものだが、金を奪った南軍の馬車の轍を発見した騎兵隊員のショットから、馬で駆けつけるジョン・ウェイン以下騎兵隊員らへのショットの繋ぎの見事さをみると、つい蓮實のこの言葉を映画『リオ・ロボ』にあてはめたくなる。オールタイムベスト。
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