コーカサス

リオ・ロボのコーカサスのレビュー・感想・評価

リオ・ロボ(1970年製作の映画)
3.6
“安心”の男とは…。

『脱出』や『三つ数えろ』のハワード・ホークス監督がジョン・ウェイン主演で製作した『赤い河』『リオ・ブラボー』『エル・ドラド』に続いてコンビを組んだ4度目の西部劇で、またホークス監督最後の作品である。
娯楽を描きながらも、一方で相変わらず硬派なスタイルは『リオ・ブラボー』『エル・ドラド』に次ぐ“三部作”と称され、今なおファンが多い。

ジョン・フォード監督が描く西部劇とはひと味違う、ホークスならではのウィットに富んだ会話や小気味良いアクションは本作でも健在で、特にウェイン演じる中年男性のマクナリー大佐が、若い娘シャスタ(オニール) に「安心だから」と云われながらも、ラストに「“安心する”はやめてくれ」と、ささやかな抵抗?をするさまが微笑ましい。

『猿の惑星』『エイリアン』『ランボー』『トワイライトゾーン』など、数々の名作を彩ってきた映画音楽の巨匠ジェリー・ゴールドスミスが担当する音楽も必聴だ。

86 2022