たた

ひろしまのたたのレビュー・感想・評価

ひろしま(1953年製作の映画)
5.0
NHKで放送するって番宣が流れてるのを見た時は、てっきり記録映像かと…
白黒なこともあって、演技の枠を越えた素人さんの存在が、これ実録だよって言われたら信じてしまいそうなくらいの存在感で。
それでも、本当はこんなもんじゃなかったんだろうなという、何とも言えない悲しさというか悔しさというか、やりきれない思い。
この映画に参加したという、実際に被ばくした人も含む八万人余りの人達の無念や情熱、
僕には受け止めようもないですが、
少しでも、伝える努力をしなければならないと思うのです。

「僕は原爆の恐ろしさを、世界に向けて叫ぶ前に、まず日本人に知ってもらいたい。いえ、それよりも広島の人達に、もっとはっきり言えば、ここにいるクラスの人と、先生に、知ってもらいたいんです…!」

原爆から10年足らずのこの時でも、当事者は、周りの無知や偏見や、記憶の風化に、もどかしい思いをしていたんですね。
僕らは知らないことが多すぎる。

映画という枠だけで括ってはならない、絶対に後世に伝えていかなければならない作品でしょう。
たた

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