あおや

ファッションが教えてくれることのあおやのレビュー・感想・評価

3.6
個性が尊重され「みんなちがってみんないい」の感性が根づいているファッションにおいて、何が良くて何が悪いか?を徹底的に追い求める姿勢はとても興味深い。
事実アナにボツにされた作品も、なんでこれダメなの!?と思うような作品ばかり。けれど彼女は「みんないい」に妥協しない。何故なら彼女は「VOGUE」編集長だからだ。
(アナがダメだしした後の"Thanks.(以上よ)"は軽くトラウマもの……)

そんな彼女たちのファッションを仕事にする覚悟や姿勢も面白いけれど、何よりもグレース・コディントンの作品が魅力的。
最後にカメラマンを巻き込んでしまう無邪気さからは、ノーマン・パーキンソンの「常に目を開けていろ」という言葉を実行している真摯さがうかがえる。

邦題に尻ごみして観るのが遅くなってしまったけど、中身はなかなかに充実したドキュメンタリーだった。
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