Bobsan

悪魔が最後にやって来る!のBobsanのレビュー・感想・評価

悪魔が最後にやって来る!(1977年製作の映画)
5.0
「オーメン」エピゴーネンの傑作ですね。エピゴーネンなどと小洒落た言い方をしましたが、要するにパクり、パチもんです。しかし侮るなかれ、これが面白い。原子力発電所の開発をヨハネ黙示録になぞらえたアイディアが秀逸で脚本が巧いんです。
"我また一つの獣の海より上るを見たり。
之に十の角と七つの頭とあり、その角に十の冠あり、頭の上には神を瀆す名あり。
我が見し獣は豹に似て、その足は熊の如く、その口は獅子の如し。龍はこれに己が力と己が座位と大いなる権威とを與へたり"
この黙示録の一節をそのまま原子力発電所の姿に投影するのが面白いですね。
初めは意気揚々と発電所の開発に取り組んでいたカーク・ダグラスが、開発に反対したり阻止しようとする人が次々と無惨に死んでいくので、途中から「なんかヤバいかも‥‥」と思い始め、やっぱやめる事にした!と決めた矢先、一人息子エンジェルの恐るべき正体に気付きます。
このエンジェルを演じているサイモン・ウォードさんが美しいですね〜。日本でこの映画をリメイクするとしたら、この役はさしずめ吉沢亮といったところでしょうか?
今の日本に当てはまるところも多い作品なので、身につまされるかもしれませんよ。
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