サーフ

恐怖省のサーフのレビュー・感想・評価

恐怖省(1944年製作の映画)
3.6
まず「恐怖省」っていうタイトルのセンスが良すぎる。「1984」に出てきた「真理省」「愛情省」みたい。映画自体は「1984」のようなディストピア映画とは違うものの不穏な雰囲気を纏った作風でなかなか良かった。

内容はヒッチコック作品でありがちな一介の男性がふとしたきっかけで事件に巻き込まれる系のもの。
映画が製作された年が1944年とまだヒトラーは生きていてナチスドイツが存在していた時代背景で劇中でも「忍び寄るナチスドイツ」という緊張感をしっかり感じさせるストーリー。
どっかの作品の感想で書いた気がするけど「出てくる人物全員怪しくなる」系の映画、物語の着地点見えないから好き。

光の使い方印象的。暗闇の中で発生するマズルフラッシュ。白黒だからこそよりこの閃光が強烈に感じる。北野武の「ソナチネ」のラスト思い出した。

フリッツ・ラングの作品初めて見たけれどこの不穏な雰囲気が溜まらん。「メトロポリス」とかも見たいんだけどサブスクで配信してないしな…。
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