シネマスナイパーF

ロスト・ワールド/ジュラシック・パークのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

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続編がイマイチな時の原因を探るには良い作品だと思います


恐竜が蘇り、逃げ出した!その逃げ出した恐竜たちから逃げなきゃいけない!というフォーマットは変わらないわけで、恐竜を蘇らせるカラクリとか、管轄している事情とかを、そのまま見せ場に出来ない分、他の新しい要素で増していかなければならない

結果取られる措置として
・新しいドラマ要素として、メインの人物周りに新しいキャラクターを増やす
・前回とは違った見せ場を増やす
・もしくは同じモノを受けが良いからと連発する
・舞台を増やす
といったモノがありました
今回はそれぞれが上手くいっていない

前作では脇役だったマルコムが主人公になり、匂わされていた子供の存在、そして恋多き男としての面が押し出された
結果現れた二人の女性、なかなかコイツらが半端である
まず子供がイライラの元でしかないですね…前作では姉弟が祖父に招待され来ていたのに対し、今作では自主的に来た、のにも関わらず、前作の二人よりもヘナチョコすぎて、ノイズにしかならず
恋人も、登場シーンから人が変わりすぎでは?成長したって訳でもないし、単純に持前の陽気さが完全にどっかいっちまっただけに見えるけど

恐竜関係ない見せ場が絶妙に長い
車が崖から落ちそうな場面、最初と最後こそティラノ関わってるけど、間の部分は地面が滑るとか程度の騒ぎであって、無駄に長すぎたと思うんですが
その肝心のティラノも、前作でイイとこ取りしてったキャラクターだからって、出し惜しみしなさすぎで、見せ場に困ったらティラノ感が隠せてないですよ

クライマックスも、街に恐竜やってきた!怖い!っていう場面は良いと思うんですが、あまり美味しくない食べ物で腹八分目とりあえず満たした後無理矢理残飯押し付けられて無理矢理満腹にさせられた感じ
この作品の場合、島で完結させて終わりで良いと思うんですが


こういうのが全て上手くいくと、エイリアン2みたいな傑作に化けるんですが…
見事に失敗してしまいましたね