ひれんじゃく

エスターのひれんじゃくのレビュー・感想・評価

エスター(2009年製作の映画)
4.0
大昔に友達にネタバレされてたけどしっかり怖かった。ネタバレ注意


















 恐怖を煽る撮り方がいちいちうまい。そして大人が子供を誘惑するのも子供が大人を誘惑するのも等しく気持ち悪い。大人と子供の恋愛は犯罪。にしてもその誘惑の件といい子供(ではない)が大人を殺しに来るというのが中々にパンチが効いてて震えた。怖すぎるでしょ。大人が子供に殺されるんですよ。発想の勝利。「子供は純粋無垢で性のことなんて微塵も知らない」みたいなパブリックイメージを非常にうまく利用してきたなあと。犯罪に関しては子供が被害者の側に回ることが残念ながら非常に多いと思うけど、性に関しては実際のところはどうなんでしょう。
 それに対して母親と父親の性格を入れ替える(子供を想いすぎてややヒステリックなところがある父親、少し鈍くてポジティブシンキングな母親)となかなか面白いというか、違和感があるように思われるのはそれだけ性によるイメージが刷り込まれてきたからなのかなあ。本来ならば性格を入れ替えて同じ映画を撮ったとしても、先に挙げた子供と大人の恋愛の異常さのように、受け止め方は同じであるべきなのではないかと思っちゃう。

 エスターが死んだ我が子の墓のバラを切り取ってプレゼントしてきたところには流石に震えた。いちいちやることと発想がえげつなさすぎる。
ひれんじゃく

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