エイデン

エスターのエイデンのレビュー・感想・評価

エスター(2009年製作の映画)
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3人目の子どもジェシカを流産したケイトは、ショックから酷い悪夢に悩まされるようになってしまう
夫のジョンや息子のダニエル、難聴を抱える娘マックスにも支えられながらも、なかなか心の傷が癒えないケイトは、ジェシカに捧げるはずだった愛を他の子どもに与えるべきと考え、養子を迎え入れることを決める
“聖マリアナ女子孤児院”へ向かった夫妻は、早速シスターのアビゲイルの案内で子ども達を触れ合っていく
そんな中 ジョンは部屋で1人絵画を描いている9歳の少女エスターと出会う
後でやって来たケイトも、賢く大人びたエスターに好感を抱く
その後 夫妻はアビゲイルから、エスターがロシア生まれで、前に引き取った家族は火事で他界しているという過去や、首と手首のリボンを外さないというこだわりがあることを聞き、養女として迎え入れることを決める
3週間後
手続きが終わり、エスターがついにケイトとジョンと共に自宅へやって来る
温かく迎えられたエスターは、手話も覚えてマックスともすぐ親密になっていくが、ダニエルは両親からの愛情を奪われる嫉妬感からか歓迎していない様子だった
こうして新たな家族を迎え新生活が始まっていくが、やがてエスターは常軌を逸した行動を見せるようになり・・・



引き取った養子がヤバかったサスペンス・スリラー

良作スリラーとネットで話題な作品
どんでん返しオチがなかなか気味悪く秀逸なのが特徴
あんま語られてない印象あるけど、実は本作には元となった事件があり、Barbora Skrlováという女性が起こした実際の事件が元ネタ
本作のオチに直結する内容なので詳細は伏せるけど、こちらも相当エグみの強い事件なので気になる人は調べてみてほしい

肝心の内容も良い
引き取ったエスターも早々にヤバい一面を見せ、人々を追い詰めていく
陰湿で時に子どもとは思えない知的さを見せる様子は、子どもという外見とのミスマッチもあって不気味さが際立つ
ここで思い出すのは『オーメン』のような同じく子どもがヤバい系の作品で、オチを諸々想像したけど、オチに関しては完全に不意を突かれた
一方 エスターの異常性に気が付きつつも、周囲が信じてくれず孤立するケイトの様子は『チャイルド・プレイ』みたいで胸糞面白かった

展開がやや地味で、ホラー要素は薄めな印象だけどスリラーとしては十分
そして何度も言うけどオチは完全に予想の斜め上を行くし、その上で再鑑賞すると見方も変わって面白い
2023年にまさかの続編も公開されたので併せて観ましょう
エイデン

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