ニクガタナ

ローマ法王の休日のニクガタナのレビュー・感想・評価

ローマ法王の休日(2011年製作の映画)
3.4
新法王に選ばれちゃったけど、なるかならざるかのコンクラーヴェ。重圧に耐えきれず逃げ出した新法王の束の間の心の旅を描くナンニ・モレッティ監督のコメディ作品。邦題はさすがに安易過ぎだと思う。冒頭、実際の法王の葬儀映像から始まるしっかりめの印象に、きっと新法王に選ばれる為の策謀渦巻く政治劇かと思ったら、各国の枢機卿たち皆内心選ばれたくないんだぁ…意外。まぁ確かになったところで大した役得あるとも思えんし、全世界13億人の信者を持つ教会のトップの重圧って凄いだろうなぁ。真の聖人なら嫌がらずに引き受けるんだろうけどね。監督自身が本作でも出演してるが正直その役要るかしら?自分の見せ場無理やり作ったみたいな歪なオリジナル脚本。中庭での地域対抗枢機卿バレーボール大会も良いシーンだけど、ストーリー的には無くても良さそう。人間味溢れ、愛嬌ある新法王役のミシェル・ピコリは良かった。結末にはがっかりなような、理解できるような複雑な思いがこみ上げる。人生やりたいようにすれば良いんだろうけどね。
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