太陽と共に去った海

海辺のポーリーヌの太陽と共に去った海のレビュー・感想・評価

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)
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夏、海辺、バカンス。 一貫して明るくてまぶしい画がこれらの空気感をまるっと映し出 しているようで爽やかだ。 参考資料にもあるように光があまり強くない時間に撮られてい ることで室内にもまろやかな光が広がり、 野外も白がかった光で満たされていて“単純さ、 強い純粋さ”を表現するのにぴったりだなと思った。 彼らの交わし合う恋愛議論は一見深 うだけど多分浅い。 自分の理想の恋愛の形 恋愛観から始まり恋愛議論なんて永遠と出来 るものだし、議論していると深い話をしているような錯覚に落ちる。 単純な思考で恋愛は 楽しむべきなのだろう。 自分の中でぐるぐる考えてたどり着いた結論よりも直観を重視し て生きるべきなのだ。

またポーリーヌの早熟さがかわいかった。 自分の恋愛観に基づいて行動しようとしてい るし、 ある時は慰める要員にもなるし、 自分の意見も強く言う。 特に強く言った後に「悪 「く思わないでね」 と声をかけるのが上手いなあ、わかっているなあと感じた。