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海辺のポーリーヌのbennoのレビュー・感想・評価

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)
4.1
エリック・ロメール監督作品…『喜劇の格言劇』シリーズ…2作目(順不同)…。


ターコイズブルーの空と海が眩しい…夏のノルマンディ…ジャック・ロジェの『オルフェの彼方へ』と雰囲気がよく似ています…。

鳥の囀り…緑豊かな別荘地…ヴァイオレットとピンクの紫陽花がとっても綺麗…因みに実家は毎年真っ赤な紫陽花が咲きます…土壌のPH度で色が変わるのも神秘的で大好きな花…。

避暑に訪れた15歳のポーリーヌと年の離れた従姉マリオン…。

そこで、マリオンの元彼ピエールと彼の知人でプレイボーイのアンリと出逢います…。ポーリーヌは海辺で同年代のシルヴァンという少年といい感じ…。

離婚経験があり男を見る目のないマリオン…彼女に未練タラタラなウザい男ピエール…そして全然イケてないのに遊び人のアンリ…3人の大人の中にいる15歳の少女ポーリーヌ…彼女が一番大人びています…。

マリオンが選んだのは…ピエールではなくアンリ…どっちもどっちですが…。


  〜〜〜⚠︎以下ネタバレ含みます⚠︎〜〜〜








案の定…アンリはキャンディ売りの女性と浮気…そしてあろうことか、自分の代わりにシルヴァンが利用されるのです…そのせいでポーリーヌまでが傷つくことに…。

そして当のアンリ本人は仕事を盾にあっさり遁ずら…卑怯男の常套手段です…最低!!


  « Qui trop parole, il se mesfait. »
ー Chr. de Troyes ー

   言葉多きものは災いの元
       ークレチアン・ド・トロワー


日本語の諺では『口は災いの元』…すなわちここではピエールが『真実』を告げたことによって引き起こされてしまった災い…。

浮気で有りがち…『真実』を言って欲しいですか…?? それとも『バレない嘘』をついて欲しいですか…??
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