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パニック・ルームのyksijokiのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.5
カメラワークと緊張感がある作り込みで、設定もワンシチュエーションものが好きな側からすると好きな感じというかハマるテイストだった。ただ、外からはその部屋が開かないという設定の限界というか、片側から開けるという方法でしか相手とコミュニケーションが取れない状態になるので交渉人みたいな展開にならざるを得なくなっていってしまった感じが否めなかった。

登場人物たちのあまりの無計画さと幼稚な言い争いのギャグ的展開も面白いしそこにフォレストウィテカーがいる感じもなかなか面白かった。絶対いい人でしょと思ってしまう。

つじつまが若干合わないところを無理やり合わせにいくしかない違和感というかシナリオの無理みたいなものがちょっと途中から多くなってしまっていてそこがちょっと描写の時代的なチープさに相まって弱く見えてしまう部分があったのはちょっと残念だったかな。

足下を撮るかっとやじっくりと階段を撮るカメラワークなど随所にフィンチャーらしい画作りというか緊張感を生む暗いカットが見えてきていてそこがとてもよかった。逆に緊張感の方にこだわりすぎてか4階建ての中で1箇所にとどまらざるを得ないことによってカメラワークを活かしきれなくなってしまっている感じもちょっとあったりしてそこは物足りなさを感じた要因になっているかもしれない。

音楽もスカイウォーカーサウンドっぽいというかジュラシックパークとかそういう感じの緊張感のあるバージョンという感じでよかった。

デヴィっとフィンチャーだと思って期待値を上げると確かにやや物足りないけど大人版ホームアローンだと思ってみたら全然楽しめるし面白かった。

キャスト ★★★ 3.4/5.0
ストーリー ★★★ 3.3./5.0
演出 ★★★ 3.4/5.0
音楽 ★★★★ 3.5/5.0
映像 ★★★ 3.3/5.0
プロット ★★★★ 3.5/5.0
バイブス ★★★ 3.0/5.0
全体 ★★★★ 3.5/5.0
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