2003年、ケニアで無償教育制度が導入され、小学校に84歳の老人マルゲ（オリヴァー・リトンド）がやってくる。入学を断ってもマルゲは諦めず、教師ジェーン（ナオミ・ハリス）は彼を受け入れる。やがて、彼の過去と学びを求める理由が明らかになっていく。
もっとほんわかしたコメディかと思ってたけど、植民地アフリカの歴史を背景にした、かなりシビアな作品だった。
度々差し込まれる、過去の映像からのマルゲの人生の過酷なこと…
過去に受けた虐待と拷問が彼を強くしたのか、その行動力と忍耐力が感動を生んでいる。
ただ、教師ジェーンを中心にかなり脚色されているにしては、盛り上がりどころは多くなかった。
“過去と決別できないの？” “過去は永遠に消せない！” というやり取りが、至るところで起きている紛争を象徴していた。
怒りを胸に抱えながら、前に向かう発言ができるマルゲは素晴らしい。
