シンメトリーの構図・横移動のトラッキングショット・凝った作りの衣装と小道具等々、ストップモーションアニメでも間違えようのないぐらいウェス・アンダーソン印満載。むしろ実写よりも細部の作り込みが必要とされ、画面に映るもの全てをコントロールできるアニメこそ彼の作家性が遺憾なく発揮できるのかも。
そして可愛らしい見た目だけで終わらないところがやはり好きだ。動物たちは人間と同じような服装、二足歩行をしていながら時々野性の本能を露わにし、観る者をギョッとさせる。Mr.フォックスの尻尾の行方にはドン引きしつつ笑ってしまった。