ここ最近の僕の中の結論として、詰まるところ“可愛い動物”なるものはキツネ以外に存在しないと思っている。
犬や猫はよーく見れば見るほどその不細工さを思い知らされるが、キツネはどこをどう切り取っても可愛い。
もし仮に、可愛くないキツネがいたとしたら(まず有り得ないが)、それはカッコいいキツネだったのねということである。キツネにはcuteとcoolの何れかに確実に分けられ、決して不細工なものはいない。何とヴィジュアドの高い動物だろう。
そんなキツネが、何とも可愛らしい人形の世界で、当代一のクールな俳優の声で、しかもその一挙手一投足はまるで映画黄金期のハリウッドスターの如き優雅さを身に纏っていれば、それが傑作にならない訳がないのである。
という訳で、『ファンタスティックMr.FOX』はウェス・アンダーソンの最高傑作であり、古今東西あらゆる動物を主役にした映画の頂点に君臨されるべき映画であると、僕は思うわけです。
